脳とメンタルを整える「運動」【運動によって増えるBDNFやセロトニンがもたらす作用】

音楽を聞きながら楽しそうにランニングをする女性
本記事では、運動が脳とメンタルに与える作用や、おすすめの運動、運動によって作業の生産性を上げる方法などをお伝えします。

脳とメンタルをベストの状態に導く「運動」

近年の研究によって、運動は筋肉や骨、心肺機能のみならず、脳やメンタルにも良い影響をもたらすことがわかってきました。

適切な運動習慣を身に付けることで、脳とメンタルの状態が改善し、より豊かな生活を送れるようになるでしょう。

以下で詳しくみていきましょう。

運動が脳に与える作用

運動が脳に与える作用には、以下のようなものがあります。

  1. 思考力・記憶力が向上する
  2. 脳疲労が軽減される
  3. 集中力・注意力が向上する
  4. 認知症の予防になる
  5. 脳卒中の予防になる

思考力・記憶力が向上する

運動をすると、脳内にBDNF(脳由来神経栄養因子)という脳の栄養となる物質がつくられます。

この物質は、脳の海馬(記憶をつかさどる部位)に多く存在し、学習や認知機能などと深く関与しています。

BDNFは、脳細胞の増殖や成長を促すはたらきがあるため、思考力や記憶力の維持・向上に役立つと考えられています。

また、運動をして脳細胞が増えると、脳の容積が大きくなることもわかっています。

脳疲労が軽減される

運動をすると全身の血流が改善し、リフレッシュできるため、適度な運動は、体と脳の疲労を軽減する効果があります。

そのため、運動をうまく利用することで、仕事や勉強の生産性を向上させることができます(詳しくは後述します)。

集中力・注意力が向上する

運動によって全身の血流が促進され、脳に酸素が行き渡ると、集中力や注意力が向上します。

脳はもっとも酸素を消費する臓器とされており、集中力や注意力を維持するうえで「酸欠」は大敵といえます。

酸素は血液によって運ばれるため、こまめに運動をして、血流が停滞しないように心がけましょう。

認知症の予防になる

いくつもの集団調査で、運動が認知症を予防することが証明されています。

週2回以上の運動をしている人は、運動習慣のない人に比べて、認知症になる確率が50%低くなるとの調査結果もあります。

前述したBDNFは、減少すると認知症の原因となります。

BDNFは、主に加齢によって減少し、運動によって増加します。

以上のことから、「高齢者ほど運動が必要」といえますが、高齢者になってから運動を始めたのでは、体がついていけない可能性が高いため、若いうちから運動習慣を身につけておく必要があるでしょう。

脳卒中の予防になる

運動には、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)を予防する効果があるとされています。

脳卒中の主な原因として「動脈硬化」や「高血圧」が挙げられます。

運動習慣を身に付けることで、これらを改善できます。

また、体の中の水分不足も脳卒中の原因となるため、運動時はもちろんのこと、普段からこまめに水を飲むことが重要となります。

脳卒中は、マヒや脳血管性認知症、痙縮(けいしゅく)(筋肉の過緊張)といった、日常生活に支障をきたす後遺症を残します。

QOL(生活の質)を維持するためにも、生活に運動を取り入れる必要があるのです。

運動によるメンタル改善効果

数多くの研究によって、有酸素運動はメンタルの不調を和らげることがわかっています。

具体的には、うつ病や不安障害、ADHD、依存症、PMS(月経前症候群)などに効果があるとされています。

一説によると、うつ病患者に対する運動療法は、薬物療法と同じくらいの効果があるとされています。

さらに、うつ病の再発率は、運動療法を取り入れた患者のほうが低いこともわかっています。

もちろん、精神疾患の患者だけではなく、健康な人が抱く不安感や気持ちの落ち込みに対しても、運動は効果があります。

運動が精神に良い作用を与える要因として、以下の3つが考えられます。

  1. メンタルを安定させる脳内物質やホルモンが増える
  2. 運動後に体がリラックスした状態になる
  3. 自律神経が整う

運動時に増える脳内物質とホルモン

運動をすると、以下のような脳内物質やホルモンが増加します。

運動をすることにより、セロトニンやGABA、ドーパミン、エンドルフィンといった脳内物質が増えます。

これらの物質には、精神を落ち着かせる作用や安心感・幸福感を高める作用があるため、メンタルの安定に不可欠といえます。

ちなみに、運動時に増えるBDNFには、セロトニンを増やす作用があります。

運動によって心臓の鼓動が速くなると、心筋細胞がANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)というホルモンを分泌します。

このホルモンは、心拍数を下げて過度の興奮を防ぐ作用や、「不安」という感覚自体を緩和する作用があるといわれています。

不安を感じることが少ない人は血液中のANP値が高く、パニック障害などの患者は、ANP値が低い傾向にあることがわかっています。

運動習慣を身に付けると、心身がストレスを感じた際などに分泌される「コルチゾール」というホルモンの分泌を抑制できるようになります。

コルチゾールは、前述した脳の栄養となるBDNFのはたらきを阻害するはたらきがあるため、コルチゾールを抑制することで、脳内でBDNFがスムーズに使われるようになります。

運動後にリラックスする体

運動後には筋肉の張力が緩み、体はリラックスした状態となります。

体がリラックスしていれば、脳は不安を感じにくくなるといわれています。

運動後にしっかりとストレッチをして、筋肉をクールダウンさせることで、さらなるリラックス効果が期待できます。

運動によって整う自律神経

運動には自律神経を整えるはたらきがあり、このことも、メンタルの安定にひと役買っているといえます(参考記事:自律神経の乱れを整える方法:生活習慣の修正・ストレスへの適切な対処)。

ちなみに、自律神経を整えるには、ウォーキングなどの有酸素運動が適しているといわれています。

ハードな無酸素運動は、自律神経を乱す原因となり得るため注意が必要です。

おすすめの運動

運動と脳の研究領域における第一人者であるジョン・J. レイティ博士は、著書『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』のなかで以下のように述べています。

週に六日、なんらかの有酸素運動を四五分から一時間するというのが理想だろう。そのうちの四日は中強度で長めにやり、あとの二日は高強度で短めにする。体を強制的に無酸素代謝の状態にする高強度の運動が、思考や気分に影響するかどうかははっきりしないが、高強度の運動をすると、脳を作る重要な成長因子のいくつかが体から分泌されるのは確かだ。短時間で高強度の運動をするには筋力トレーニングを含んだほうがいいだろう。しかし、二日つづけて高強度の運動をやってはいけない。体と脳が成長するには、回復のための時間が必要となるからだ。

出典:Ratey,John J;Hagerman,Eric.『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』.野中香方子訳.NHK出版,2009,p.314.

まとめると以下のようになります。

以上の点を踏まえたうえで、おすすめする運動は次の3つです。

  1. ウォーキング・ジョギング(週4日)
  2. 筋力トレーニング(週2日)
  3. 複雑な運動(ダンスや武術)

ウォーキング・ジョギング

週4日行う運動は、「ウォーキング」と「ジョギング」がおすすめです。

ウォーキングは、片方の足が必ず地面に接地しているのに対し、ジョギングでは、両足が一瞬でも地面から離れるという違いがあります。

ウォーキングの延長で、ゆっくりと走るのがジョギングだと考えてよいでしょう。

ちなみに、ジョギングとランニングの違いは、しゃべりながら走れるのがジョギングで、息を弾ませながら速く走るのがランニングです。

端的にいえば、「歩くのがウォーキング、小走りするのがジョギング、速く走るのがランニング」となります。

ウォーキングは、ジョギングやランニングと比べて体への負担が少ないといえます。

一方のジョギングは、ケガのリスクは増えるものの、ウォーキングよりも心拍数が増加するため、脳や血管へのより良い作用が期待できます。

ランニングは筋肉や骨、関節への衝撃が強く、ケガをする可能性が非常に高いうえ、体内の活性酸素量が過剰になるおそれがあるため、おすすめしません。

ただし、トレッドミル(ランニングマシン)を使えば比較的安全に走ることができるので、本格的に走る場合は、トレッドミルを購入する、もしくはジムへ入会するのをおすすめします。

心身の健康を考えた場合、できれば、週4日、45〜60分程度のウォーキング(ジョギング)をすべきですが、これまで運動習慣がなかった人は、週1〜2日、30分以内のウォーキングから始め、体の状態(痛みの有無など)を確認しつつ、徐々に日数と時間を増やしていきましょう。

また、ウォーキングを始めて最低でも半年以上が経過し、十分に足腰が強化されてから「ジョギング」を取り入れていくことをおすすめします。

これまでに運動習慣がなかった人でも、いきなりジョギングをすることは可能です。

しかし、それを毎週続けた場合、さまざまな部位に痛みが出てくる可能性が高いです。

ジョギングを取り入れる場合におすすめなのが、「ウォーキングとジョギングを交互に行う」ということです。

たとえば、「100mウォーキングをしたら、100mジョギングをする」というのを繰り返すということです。

ウォーキングで過度の筋疲労を抑えてケガを予防しつつ、ジョギングで心拍数を増加させ、健康や脳機能、メンタルへのより高い効果を狙っていくのです。

ケガの防止に重点を置く場合は、ウォーキングの距離を長くし、心身へのより高い効果を狙う場合は、ジョギングの距離を長くするとよいでしょう。

注意点としては、ウォーキングとジョギングを切り替えるときは、緩やかに速度を変化させることです。

急に速度を上げたり落としたりすると、筋肉に大きな負荷がかかり、ケガの原因となります。

ウォーキングやジョギングは、できれば外で行うことをおすすめします。

なぜなら、日光を浴びることでもBDNFやセロトニン、ビタミンDなどを生成できるからです。

「運動+日光」による、脳機能やメンタルへのより高い効果にくわえ、骨の強化なども期待できます。

走るときの注意点

走るときに注意すべき点は以下の5つです。

  1. 走る前に準備運動をする
  2. 水分補給をしてから走る
  3. 坂道を走らない
  4. カーブ(曲がり角)を走らない
  5. 走った後に整理運動をする

走る前にヒザの屈伸や伸脚、上体の前後屈などの準備運動をするとケガの予防になります。

走る前に水分補給をすることで、脱水状態になるのを防げます。

坂道やカーブで走ると、筋肉に大きな負荷がかかる場合があるので歩くようにしましょう。

また、カーブで走らないことは、「出会い頭事故」の予防にもなります。

運動後にはストレッチなどの整理運動を行い、筋疲労の回復を促しましょう。

ウォーキング(ジョギング)中に筋肉に張り、だるさ、痛みなどを感じたら、ゆっくりと歩いたり、安全な場所でしばらく座ったりしてください。

筋疲労が蓄積された状態のまま無理して動けば「肉離れ」などを招き、痛みがある状態のまま動けば、最悪の場合、疲労骨折などを引き起こす可能性があります。

初期段階の疲労骨折では痛みは少ないため、我慢して運動を続けてしまい、さらに症状が悪化することも考えられます。

そのため、ウォーキングやジョギングをした後に、少しでも筋肉や骨、関節に異常を感じたら、痛みや違和感がなくなるまで運動を中断しましょう。

外を走る際は、「交通事故」と「運動によるケガ」にくれぐれもご注意ください。

サポーターの効果

ウォーキングやジョギングをする際にサポーターを装着すると、筋肉の揺れや関節のグラつきを抑制することができます。

その結果、筋肉や関節への過度な負担が解消されるため、ケガの防止に役立ちます。

気になる部位、もしくはケガを予防したい部位に使用するとよいでしょう。

おすすめのメーカーは、「バンテリン コーワ」と「ザムスト」の2つです。

バンテリンのサポーターは、「着るテーピング」をテーマにつくられていて、手軽にテーピング効果を体感できるのが特徴です。

廉価なわりには、つくりがしっかりしているため、とりあえず安めのサポーターを試してみたい、という人にもおすすめです。

「バンテリンコーワ サポーター ひざ専用」は、小さめのつくりなので、大きいサイズを選ぶとよいでしょう。
一方のザムストのサポーターは、高品質なうえに種類も豊富なので、あらゆる人におすすめです。
ザムストのおすすめサポーター
サポート部位商品名
太ももザムスト FILMISTA THIGH
ヒザザムスト FILMISTA KNEE
ふくらはぎザムスト FILMISTA CALF
すねザムスト SP-1
足首ザムスト FILMISTA ANKLE
アキレス腱ザムスト AT-1

ザムストのFILMISTA(フィルミスタ)シリーズは、薄さ・軽さ・動きやすさを追求したサポーターなので、装着によるストレスはほとんどないと思います。

また、快適性だけではなく、フィット性やサポート力にもすぐれているため、しっかりとケガを予防・ケアすることができるでしょう。

サポーターを使用するうえでの注意点は、次の7つです。

  1. 持病や痛みがある場合は、医師に相談してから使用する
  2. サイズの合ったものを装着する(できれば試着をする)
  3. 必要以上に強く締めない
  4. 運動するとき以外はつけない
  5. 長時間つけない
  6. 使用後に、肌や筋肉に異変を感じたら使用を中止する
  7. こまめに洗濯をする

サポーターを強すぎる力で締めたり、長時間装着していたりすると、うっ血(血行不良)や筋肉の損傷、圧迫痛などを招くおそれがあるので注意しましょう。

体質によっては、サポーターに使われている素材によって、皮膚炎などの肌トラブルを起こすがあります。

そのため、新しいサポーターを使用する際は、肌の状態に気を配るようにしましょう。

また、不衛生なサポーターを使用することでも肌トラブルは起きるため、こまめに洗濯をするようにしましょう。

筋力トレーニング

週2日行う高強度の運動は、「筋力トレーニング」がおすすめです。

筋力トレーニングは無酸素運動に分類されますが、低負荷で高回数を行えば、有酸素運動とほぼ同様の効果(メンタル改善など)が期待できます。

ポイントは、全身をバランスよく鍛え、筋肉量の偏りがないようにすることです。

体の各部位を2日に分けてトレーニングすることをおすすめします。

たとえば、「腕と胸の日」と「体幹(腹筋と背筋)と足の日」のように分けるとよいでしょう。

ジョン・J. レイティ博士は、高強度の運動は短めに行うことを推奨されているので、筋力トレーニングは30〜45分程度行えば十分だと思います。

これまで運動習慣がなかった人は、週1日、20分以内の筋力トレーニングから始め、少しずつ日数や時間を増やしていきましょう。

過度な高強度の運動は、コルチゾール(ストレスホルモン)を過剰に生成させたり、筋肉や骨、関節などを痛めたりする原因となるため、追い込みすぎは禁物です。

自重や軽めのダンベルを使い、体にやさしいトレーニングを心がけてください。

とくに、これまで筋力トレーニングをしてこなかった人は、やさしすぎるくらいの負荷から始めましょう。

複雑な運動

脳を鍛えることに重点を置く場合は、「複雑な運動」を行うのが効果的です。

複雑な運動とは、ダンスや武術のことです。

これらは、ウォーキングなどの単調な運動と比べて、頭をよく使う運動だといえます。

「運動+脳への刺激」の相乗効果によって、脳機能へのより高い効果が期待できます。

ダンスや武術にもさまざまな種類があるので、ぜひ興味をもてそうなものを探してみてください。

運動を利用して作業の生産性を向上させる方法

運動は、仕事や勉強といった「作業」の生産性を向上させるうえでも重要となります。

長時間座りっぱなしで作業を行えば、時間とともに思考力や集中力、生産性が低下します。

運動をすると脳に酸素が行き渡り、頭のはたらきが回復するとともに、ドーパミンの分泌によってやる気が向上します。

また、血流改善によって疲労感の軽減も期待できます。

これらの作用を最大限に活用できれば、作業時における思考力や集中力を維持し、作業の生産性を向上することができます。

作業時に心がけるべき点は以下の5つです。

  1. 作業前に軽く運動をする
  2. こまめに立ち上がる(軽く動くとなおよし)
  3. こまめな水分補給と換気を心がける
  4. 作業の合間に運動をする
  5. 作業後に軽く運動をする

作業をはかどらせるためには、適切なタイミングで運動をすることが重要となります。

作業前に軽く運動をする

まずは、作業を始める前に、5〜10分程度の軽い運動をしましょう。

運動をすることで脳が活性化し、集中力や意欲の向上が期待できます。

アメリカ・シカゴのネイパービル203学区の生徒19,000人を対象に、「授業の前に運動をする」という取り組みを始めたところ、参加した生徒たちは、試験の成績が17%向上した、という事例もあります。

作業の前に5〜10分程度歩く、もしくはジョギングやスクワット、ストレッチ、ラジオ体操などをするとよいでしょう。

こまめに立ち上がる

座りっぱなしは「万病のもと」です。

座る時間が長くなればなるほど、肥満や糖尿病、高血圧、動脈硬化、脳卒中、心疾患、がん、うつ病、認知症、エコノミークラス症候群などになる可能性や死亡リスクが上がります。

作業中は、最低でも30分おきに立ち上がるようにしてください(できれば30分おきにタイマーを設定しましょう)。

立ち上がるだけではなく、できれば軽く動くのが理想です。

こまめな水分補給と換気を心がける

作業中は、こまめな「水分補給」と「換気」を心がけてください。

脳に不可欠な酸素は血液によって運ばれます。

こまめな水分補給によって血液の状態の悪化を、換気によって酸欠を予防することができます。

作業の合間に運動をする

誰でも、作業を開始して1〜2時間もすれば、疲労によってだるさを感じたり、頭のはたらきが鈍くなったりします。

そのタイミングでしっかりと運動をするようにしましょう。

前述したように、日光を浴びることでもBDNFやセロトニンは増えるので、できるだけ外で運動をするようにしましょう。

作業の合間の運動は、合計で30〜40分程度行うようにしましょう(20分の運動を2回など)。

作業後に軽く運動をする

作業前と同様、作業後にも5〜10分程度運動をしましょう。

そうすることで、作業時に滞った血流を改善し、疲労感を抑えることができます。

翌日に疲労を持ち越さないためにも、ぜひ作業後の軽い運動を取り入れてみてください。

トレッドミルを導入する

作業前や作業後にウォーキングやジョギングをする場合、その都度外に出るのは現実的ではないため、トレッドミル(ランニングマシン)を導入されることをおすすめします。

家にトレッドミルを設置する主なメリットは、次のとおりです。

  1. 細切れの時間に気軽に運動ができる
  2. 悪天候時でも運動ができる
  3. 本やタブレット端末を見ながら歩ける

休憩時などに2〜3分だけでも歩けば、一定の疲労感はとれるうえ、なにより健康の維持に効果的です。

また、本やタブレット端末で読書や勉強をしながら歩くことで、前述した「複雑な運動」と同じく、「運動+脳への刺激」の相乗効果が期待できます。

トレッドミルをはじめとするフィットネスマシンは、信頼できるメーカーのものを選びましょう。

たとえば、「Johnson Health Tech(ジョンソンヘルステック)」というメーカーのフィットネスマシンは、国内外の多くのジムやトレーニング施設で導入されている実績があるので、信頼できるかと思います。

Johnson Health Tech社の家庭用製品「Horizon(ホライズン)」は、品質とコストパフォーマンスにすぐれているのでおすすめです。

本格的なランニングは行わず、ウォーキングやジョギングを目的とする場合は、「Tempo T82」などの廉価なモデルで十分でしょう。

少し値は張りますが、「CITTA TT5.0」は、着脱式のデスクトレイやマガジンラックなどが付属するため、歩きながら読書やパソコンをする際に便利だと思います。


運動後に立ちながら水分を摂取する女性
運動は、もっとも手軽かつ強力な健康法といえます。

この健康法をうまく生活に取り入れられるか否かが、後のQOL(生活の質)を大きく左右します。

運動は、続ければ続けるほどに楽しくなり、最終的には「運動しないと気持ちが悪い!」と思うくらいになります。

できるだけ早い段階から運動習慣を身につけ、豊かな人生を送っていただければ幸いです。
参考